バリ島ヒンドゥー教

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バリ島の面積は5633km2で東京都の2.5倍になります。人口は約300万人のうちバリ人が約90%を占め、宗教は人口の90%の人がヒンドゥー教を信仰しています。 しかし、インドネシア全体で見るとヒンドゥー教はたったの2%で、87%がイスラム教と、 かなりの少数派なのがわかる。 しかし、バリ島で見ればほとんどがインドゥー教、お祭りになれば町中のあちこちに何百というチャナン(供え物)があり、よく国道が通行止めになるのものもそれを物語っている。バリ人はみな、お祭りがあるから大変だという。お祭りには結構なお金がかかり、それがしょっちゅうあるのだ。みな、そのお祭りのために働き、お祭りのためにお金を蓄え、 毎日の生活は質素になる。でも、バリ人は今仕事が出来ているのも、健康に暮らしているのも神様のお陰という。お祭りをしなければ、この生活はないということだ。 バリ人にとっては生きていくうえで一番大事なものが、ヒンドゥー教なのだ。 そのヒンドゥー教をここで少し紹介したいと思う。 バリ・ヒンドゥー教は、バリ土着の信仰とジャワ経由で7世紀にもたらされたインドの仏教やヒンドゥー教の要素が融合している。バリの土着の信仰は、太陽、月、日、水、大地や祖先の霊などを信仰するアニミズム的な信仰で、バリの人々は、1本の木や草にも神が宿り、森などには霊が宿っていると考えている。  バリの人々は、創造の神ブラフマー、成長と守護の神ヴィシュヌ、破壊の神シヴァ神という3つの神を三位一体の神として信仰し、霊魂の不滅や生命の生死がめぐるという輪廻転生[りんねてんしょう]の概念を信じている。  バリ島では、ランダと呼ばれる魔女が恐れられ、獅子のような姿のバロンが聖獣とされている。ランダは子どもを食いちぎる魔女であると同時に、乳を与える母の姿も合わせ持っている。これは、バリ島の人々の二元論に基づいた考え方と言えよう。バリ島のヒンドゥー教では、農民を意味するスードラが約9割を占めているので、インドのような厳しい戒律によるカーストの差別はない。 カースト制度は現在もバリ島に残っており、カースト制度について説明すると、 16世紀なかば、高僧ニラルタによって導入されたのが始まりだと言われているが、その頃は多くの階層あり上下関係は曖昧模糊としたものだったようだ。 カーストが4つにはっきりと分けられたのは、1910年以降のことである。クルンクン王国を中心にした8つの王国がオランダの支配下にはいった頃だ。バリのカーストの歴史は新しいのである。  当時のオランダ政府は、バリ人の信仰する宗教を眼にして、インドのヒンドゥー教と同じものだと理解し、植民地として間接統治する上でインドのカースト「ヴァルナ」を便宜上導入することを考えた。それは、王家や貴族家の支配者層に権限を与えることによって、税の徴収や治安維持をはかるためのものだった。王家や貴族家、僧侶はジャワから来た、称号を持つマジャパイト王朝の末裔たちといわれている インドのカースト「ヴァルナ」は、僧(バラモン)、王族(クシャトリア)、平民(ヴァイシャ)、隷民(シュードラ)の4つ。これは階層の枠組みのことであって、職業の制約はない。  「ヴァルナ」は、バリでは「チャトル・ワルナ(チャトルは4、ワルナは色)」4つの色分けされた階層と呼ばれ、僧(ブラフマ)、王族(クシャトリア)、貴族(ウエシャ)、平民の4つの階層に区切られた。チャトル・ワルナにも、職業の制約はない。  カースト「チャトル・ワルナ」では、称号を持つ3つの階層を称してトリワンサと呼ぶ。トリワンサは、3つの、内または内部の人と言う意味で支配者側から見た呼び名である。トリワンサからすると、スードラは外部の人で、外という意味のジャボと呼ばれた。  称号を持たない、もとからいるバリ人はすべてジャボと呼ばれ、バリのカースト「チャトル・ワルナ」ではスードラとされた。バリ人の8割はスードラだ。彼らは、インドのシュードラと同一視されるのが嫌で、スードラと呼ばれるのを嫌う。かといって、もとからいるバリ人に向かってジャボと呼ぶのも妙だ。  バリでは古来から、多くの親族集団の間で、独自な階層社会を形成していた。親族集団パセッと親族集団ブンデサがいちばん高い地位で、当時の二大勢力であった。勢力を誇っていた彼らは、各地の王である。この頃のバリは、日本の中世から近世に似た知恵と策略によってのしあがることのできる実力の社会で、地位は流動的であった。  パンデ(PANDE)の称号で呼ばれる鍛冶屋の親族集団は、太古の火の祭司だ。その昔、神秘的な炎を操り、霊力を持つ金属を細工し、男性生殖器の象徴である呪的なクリスなどの神聖な物を作ったところから、尊敬され高位に扱われている。カースト導入後も、スードラではあるが、カーストに属さない特別な階層として扱われている。  マジャパイト王朝に征服されたバリは、いくつかの領地に分割され、原島民の各地の王に、領主として統治権を与え課税させた。領地となった地域では、マジャパイトの貴族階層と古くからの自分たちの階層とを組み合わせた、何段階もあるかなり細かい階層区分を作っていった。この時代、支配者層の中に、系譜を書き換えて称号を手に入れ王族や貴族の地位を確保した者もいる。現在、純粋なマジャパイトの末裔が曖昧になっているのは、系譜のねつ造が原因のようだ。  オランダのカースト導入後、従来の土着勢力は抑えられ、すべてスードラ(平民)として統一された。複雑なバリの階層社会を4つに区切ろうというのだから、当初は、混乱したことだろう。  現在バリのカーストは、称号と使われている言語に違いが見られるだけだ。  カーストを見分ける方法は名前だ。   まず、称号を持たないスードラ。長男長女はワヤン(プトゥ)、次男次女はマデ(カデ)、3男3女はニョマン(コマン)、4男4女はクトゥット。男性には前にI (イ)がつき、女性には NI(ニ)がついて呼ばれる。5人目からは、またワヤンに戻る。  僧(ブラフマ)はイダの称号だ。男性はバグースがつきイダ・バグース・〜、女性にはアユがつきイダ・アユ・〜と呼ばれる。〜以下は、ジャボ=スードラと同じワヤン、マデ、ニョマン、クトゥットと呼ばれることもある。  王族(クシャトリア)には、デワ・アグン、アナ・アグン、チョコルダなどの称号がある。やはり4つの名前しかなく、長男長女はオカ(ラカ)、次男次女はライ(ングラー)、3男3女はアノム、四男四女はアリッとなる。


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